台鉄の特急3種類を乗り比べながら台中から高雄へ!予約方法も解説【新自強号3000ビジネスクラス・普悠瑪号・PP自強号】

8/1~8/3にかけて行ってきた台湾旅は一人旅だったということもあり、目的は乗り鉄をすることでした。ということで旅の二日目は、台鉄(在来線)を走っている様々な特急車両を乗り継ぎながら台中から高雄まで移動することにしました。台鉄は高鉄(いわゆる台湾新幹線)と平行する路線でも多くの特急を走らせており、車両のバリエーションも豊富です!

(元々の予定では阿里山鉄道という登山鉄道に乗るつもりだったのですが、豪雨災害により運休になってしまいました……代わりに急遽特急の乗り比べに計画を変更しました。)

今回自分が乗った特急の車両と区間は次の通りです。

  • 新自強号3000 ビジネスクラス(騰雲座艙)台中→嘉義
  • 普悠瑪号 嘉義→台南
  • PP自強号 台南→高雄

特に最初に乗った新自強3000は新しめな車両な上、ビジネスクラスに乗車したのでとても快適な列車の旅を楽しむことができました。この記事では台鉄を走る様々な特急の乗車記をお届けします。最後に予約方法も簡単に紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

新自強号161次 ビジネスクラス 台中→嘉義

スタイリッシュな車両で運転される新自強号

駅からすぐ近くのホテルで朝食をサッと食べ、7:40に台中駅にやってきました。自動券売機で今日乗る分の切符を発券し、改札の中に入ります。(発券方法は記事の最後に書きたいと思います)

今回乗車するのは台中駅8:05発、新自強号161次 台東行きです。新自強号は台鉄における特急列車のうち、EMU3000型電車を用いて運行される系統につけられる名前です。2021年デビューとあって、まだまだピカピカです!モノトーンでまとまったデザインも個人的に超好みですね。ちなみにこちらの車両は日本の日立製作所製となっています。

新自強号のビジネスクラスの車内とサービス

今回はせっかくなので少し奮発してビジネスクラス(商務座)に乗ることにしました。12両編成のうちビジネスクラスは6号車のみで、“騰雲座艙”という愛称が付けられています。

ビジネスクラスの車内はこんな感じです。座席は2-1列配置とゆとりがあって良いです。

特に窓側の一列シートはかなり広々としていて最高です!

ビジネスクラスは普通席と比べるとまあまあのお値段がするのですが(今回のような短距離だと2倍くらいかかります…)、その分飲み物と軽食のサービスがあります!ネットで事前に切符を予約するときに、好きな軽食と飲み物も一緒に指定できるので、在庫や言葉の心配がいらないのもいいですね。時間帯によっては駅弁が提供されるときもあるようです…!

今回自分はスターバックスのコーヒーと、パイナップルケーキとアップルケーキのセットを注文しました。このケーキたち、SunnyHillsのものなのでめちゃくちゃ美味しかったです!鉄オタ的にはEMU3000のロゴが入ったおしぼりや紙ナプキンもニヤニヤするポイントでした。

通路もモノトーンにまとまっていてかっこいいですね。トイレも日本の列車と同等の綺麗さでよかったです。

沿線の景色を楽しみながら嘉義へ

沿線の景色を少しだけ紹介します。台中を出て割とすぐ、彰化駅付近には車両基地があるので、様々な車両を眺めることができます!

車両の電光掲示板には、定期的に列車の走行速度が表示されます。時速120km/hとまあまあの速さ。

途中から強い雨が降ってきました。電車から田んぼが広かる風景を眺める感じは、日本感も強いですね。

嘉義駅の手前では、高架化工事らしきものをやっていました。

嘉義駅周辺を少し探索

1時間ほど乗車し、9:13に嘉義駅に到着しました。レトロなホームと最新の車両の対比が良い味です。

なぜかホーム上にバイク置き場がありました。これは実際に乗客が使っているものなのでしょうか…?

嘉義駅の駅舎はそんなに大きくはないものの、クリーム色と茶色の駅舎は可愛くて良いですね。

駅舎の中もクラシカルで素敵です。

次の列車まで少し時間があったので、嘉義駅周辺も少しだけお散歩しました。こちらは嘉義市立美術館。クラシカルながらも綺麗な円形を描いた建物と、緑色の窓枠が素敵な建物です。

こちらは嘉義文化創意産業円区。古い倉庫をリノベーションして商業施設にしたエリアのようでした。

嘉義駅に戻ると偶然観光列車が到着するタイミングでした。なんとサンリオキャラのデザインです。サンリオは海外でも強いですね。

普悠瑪号 107次 嘉義→臺南

続いて乗車していく特急は、普悠瑪号です。この普悠瑪号とは、台鉄の特急(自強号)の中でも、赤色が印象的なTEMU2000型で運転される列車に付けられる愛称となっています。この車両、車体を傾斜させる振子装置が搭載されており、カーブが多い区間でもスピードが出しやすいような仕様となっています。

今回乗るのは嘉義を10:19に出発し、臺南に10:52到着とわずか30分程なのですが、楽しみたいと思います。

さっそく乗っていきましょう!電光掲示板にも”Puyuma Express”と記載されており、特別感があって良い感じです。

車内は2-2のシート配列となっており、こちらも日本製の車両とあってかなり座席の仕様も日本っぽいです。赤をアクセントにした座席も良いですね。

車内の停車駅案内はモニターとなっていました。これは自強3000よりもすごいポイントかもしれません。

混雑していたので車内の写真をあまり取れなかったのですが、降りるときに座席を正面から撮影してみました。やっぱりデザインかっこいいですね〜

振子式なのでどうしても乗り心地は自強号3000の方がいい感じはします。とはいえ普悠瑪号も綺麗な車両なので、快適に過ごすことができました。

あっという間に臺南駅に到着。先頭車のTRAの文字がかっこいいです。

次の列車まで臺南駅周辺をお散歩

臺南駅に着いたのですが、ゲリラ豪雨のような雨が突然降ったり病んだり……といった天気だったので、あまり遠くまではいかず近くをふらつく程度にして、あとは駅で大人しくすることにしました。

臺南駅も駅舎の中はクラシカルなデザインで素敵です。こういった意匠が残されている駅が台湾は多いんですかね?

駅から北方向に少し歩いたところにある台南文化創意産業園区は、嘉義にあったものと同じく昔の倉庫の建物をリノベーションした施設のようで、スタバが入っていました。ただあまりの雨の強さに街歩きは断念し駅に戻ることに、、、

自強号(PP自強) 105次 臺南→高雄

高雄までの特急乗り継ぎの旅、ラストに乗車するのはPP自強号です。PP自強のPPとは「プッシュプル方式」の頭文字をとったもので(両端の車両が動力車となっていて、真ん中に繋がれた客車を先頭車が引っ張って最後部の車両が押す方式)、特にこのE1000型電車は現在置き換えが進んでいるところなので、引退前に乗ることができてよかったです。この流線型ながらもちょっと間抜け顔な感じがツボなんですよね。

臺南を11:33に出発し、高雄には12:12着。約40分の旅を楽しみます。これまで乗ってきた特急と比べると、ちょっとレトロ感がありますね。

車内もやっぱりちょっと古めな感じ。でもリクライニングはしっかり倒れますし、全然快適に乗車できますね。

ちなみにこれまで乗ってきた新自強3000や普悠瑪号は完全全席指定席となっているのですが、通常の自強号は指定券がなくても空席を利用することができます。逆に言えば自分が座席指定してても先に他の人に座られていることもあるのですが(今回の自分はそうでした)、自分が指定してるんだよということを伝えればすぐにどいてくれるので問題ありません。

座席を正面から見るとこんな感じ。レトロな真っ赤なシートです。地味にフットレストがあるのが嬉しいポイント。

ということで台中から3本の在来線特急を乗り継ぎ、無事に高雄駅に到着しました。高雄駅は地下ホームになっています。ピカピカの地下ホームに客車列車が止まっているのも少し不思議な感じです。

高雄駅はメインエントランスの泡が集まったようなデザインの天井が特徴です。アートあふれる高雄らしい駅舎ですね。

台鉄の特急の予約方法

台鉄ホームページから予約

台鉄の予約は台鉄の公式HPから簡単に行えます。日本語にも対応しているので簡単です!日本人が予約するときはパスポート番号が必要なので注意しましょう。

最初に一般車両とビジネス車両(ビジネスクラス)かを選ぶのを忘れなければ、あとは画面の指示通りに入力するだけです。このサイトで乗る列車を選ぶなら、予約方法を「時間帯」にして、出発時間や到着時間から絞っていくのが良いでしょう。

例)新自強号ビジネス席の予約:食事は事前に予約可能

せっかくなので新自強号のビジネスクラスの予約画面を貼っていこうと思います。まずは時間帯か列車番号で絞って、乗りたい区間の列車を表示させます。

とりあえず列車を選択すれば一旦席は仮押さえとなります。ここから指定された日時までに支払いを行えば、正式に購入が完了するという流れです。

支払いを進めていくと、ビジネスクラスの食事を選ぶ画面が出てきます。ここで事前に選んでおけるので、列車内では特別ややこしい会話をする必要がないのがありがたいです。

ちなみに選択肢はこんな感じ。選択肢が中国語なのがちょっと大変ですが、スクショをとってAIに投げれば訳してくれます。ということでgeminiくんに訳してもらいました。時間帯によってはこれ以外の選択肢もあると噂なので、実際予約するときに同じように訳してみるとよいと思います。

メインディッシュ備考
ハーゲンダッツ アイスクリーム
サニーヒルズ パイナップルケーキ/アップルケーキ / 1箱2個「微熱山丘」は台湾の有名なパイナップルケーキブランド「SunnyHills(サニーヒルズ)」
ゴールデンジャスミンマム商品名と見られます。
愛不釋嗑 活力ナッツ (愛不釋嗑: つい食べるのをやめられない/やみつきになる)台湾のナッツ製品のブランド名や商品名と見られます。
太陽餅 (2個入り)台湾の有名な菓子。
ドリンクの選択備考
騰雲座席 限定スパークリングウォーターEMU3000型特別デザインのボトルみたいです!
ツリートップ 100%ピュアアップルジュース「樹頂 (Tree Top)」は米国のジュースブランド。
(砂糖入り)スターバックス エスプレッソ ラテ
(無糖)スターバックス パイクプレイス ブラックコーヒー
キリン 生茶

結構選択肢が豊富なのが嬉しいですね!サニーヒルズのパイナップルケーキは本当に美味しかったのでオススメです。

ここまでくれば、値段や区間などを確認して、支払いに進むだけです。地味にここで座席も表示されているので、確認しておきましょう。(といっても台鉄の座席表記はぱっと見で窓側か通路側か全然分からないので、座席表を調べて照らし合わせましょう)

支払いを完了させるとQRコードが出てきます。このQRコードはスクショするなり印刷するなりして保存しておきましょう。

台鉄の駅の自動券売機で、チケット受け取りというメニューがあるので、保存したQRコードをかざしてやれば、切符を発券することができます。アプリを入れてスマホで完結させる方法もあるようですが、初めてならこの方法が一番わかりやすいんじゃないかなと思います。

発券するとこんな感じの切符が出てきます。きっぷにはQRコードがあるので、このQRコードを改札機にかざして入場する感じです。ちなみに左から二枚目は乗車券ではなく新自強号の食事券です。乗った後スタッフに差し出したら、軽食と飲み物をいただけました。

台鉄特急の旅もたのしい!

ということで、この記事では台鉄の様々な特急を乗り比べながら、台中から高雄まで移動する乗車記をお届けしました。台湾の鉄道というと高鉄(台湾新幹線)が注目されがちですが、在来線特急の旅もまた楽しいものです!ぜひ台湾を色々な特急列車に乗りながら回ってもらえればと思います!

ちなみに以前台湾に行った際には貴重なディーゼル車両で運転される自強号にも乗っています。よければ読んでみてください。

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